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イオン源

(1) イオンの素

  イオンの素は、C4+の場合はメタンガス(写真1)、H2+の場合は水素ガス、He2+の場合はヘリウムガスである。ガスはガスの導入口(写真2の矢印)からECRに導入される。ガスはガラス管を通してECRに導入され、同時にECR加熱のための高周波がECRの磁場構造を妨げないように矩形導波管により導入される(写真3は写真2の左にあるチェンバーの内部)。

イオンガス ガス導入口 導波管とガス導入管
イオンガス   ガス導入口   導波管とガス導入管


(2) ECR(Electron Cycrotron Resonance)イオン源

ECR概略図 
 イオンを生成する場所である。その概略図を図1に示す。

 ECRはミラーコイル(写真4)と六極電磁石からなる。 ミラーコイルはイオンの進行方向に磁場を発生させる。

 磁場の強さは点線で示されるようにコイルの中心付近で最小になり両側で強くなる。
導入されたガスは10GHzの高周波によって少しイオン化される。そのとき生成された電子はミラーコイルによって生成された磁力線の周りを回り始める(サイクロトロン運動)。回転半径は、電子の初速度によってまちまちであるが、その角周波数(サイクロトロン周波数)ωsは磁場によって決まり、ωs= eB/mで表される。
e、mは電子の素電荷及び質量、Bは磁束密度である。磁場の大きさはωmによって決定され、ωmが10GHzのとき3.6kGである。

 外部より導入される高周波ωsとサイクロトロン周波数ωmが一致したときに、加速が繰り返され電子のエネルギーは増大していく。電子のエネルギーは約100keVに達する。
ミラーコイルの両側で磁場は強くなるため、電子は両端でローレンツ力によって中心方向の力を受ける。それにより電子は往復運動を行い、プラズマチェンバー内に閉じ込められる。電子密度は10^11個/cm3以上に達する。
また、閉じ込められた電子の作るポテンシャルによってイオンも閉じ込められる。イオンの閉じ込め時間は数ms〜1sである。

 その間、電子・原子・イオンは衝突を繰り返し、多価イオン生成のプロセスが進行する。生成されるイオンの数は閉じ込められている電子の密度(ne)とイオンが閉じ込められている時間(ti)の積(ne×ti)に関係している。ne×tiが大きければ大きいほど価数の大きいイオンが多数生成される。C4+をたくさん生成したければ、ne×tiをそれに合わせて調整する。

ミラーコイル アインツェルレンズ
ミラーコイル   アインツェルレンズ


(3) イオンの引き出し

  イオンの素は、C4+の場合はメタンガス(写真1)、H2+の場合は水素ガス、He2+の場合はヘリウムガスである。ガスはガスの導入口(写真2の矢印)からECRに導入される。ガスはガラス管を通してECRに導入され、同時にECR加熱のための高周波がECRの磁場構造を妨げないように矩形導波管により導入される(写真3は写真2の左にあるチェンバーの内部)。


写真6:加速ギャップ

図2:アインツェルレンズの構造

 プラズマチェンバー及び六極電磁石は25kVの高電圧に保たれており、それによりイオンは引き出される。
引き出されたイオンビームはアインツェルレンズ(Einzel lenz)(写真4)で集束される。レンズは3つの電極からなっていて図2のように配置されている。真中の電極は正電圧が印可されており、両端の電極はグランドになっている。ビームの速さが遅いときには(ローレンツ力の式からわかるように)磁場による集束ができない。よってこのような電場を用いて集束を行う。
集束を受けたイオンはアインツェルレンズの下流に配置された加速ギャップ(写真6)によりさらに加速され、最終的に35keV/nのエネルギーになる。加速ギャップの電圧はC4+のとき80kV、H2+やHe2+のとき45kVである。※1


※1 種類の違う核子を線形加速器に同じタイミングで入射するには同じ速度でなければならない。そのためには核子当たりの運動エネルギーを同じにすればよい。運動エネルギーは加速電圧をVとすれば

と表せる。ここでA、Zはイオンの質量数、価数である。同じ核子当たりのエネルギーを得るには を同じにすればよい。Z/Aは炭素(C4+)で1/3、陽子(H2+)・ヘリウム(He2+)で1/2であるから、炭素の加速勾配(=25kV+80kV)は陽子・ヘリウム(=25kV+45kV)の1.5倍となる。



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