治療できるがん

- 肝細胞がん -

肝細胞がん

兵庫県立粒子線医療センタートップページ > 治療できるがん > 肝細胞がん

肝細胞がん

粒子線治療は特に肝細胞がんに対する効果が非常に高く、限局性腫瘍であれば根治を狙うことが可能です。また、多発腫瘍であっても、その中の大きな腫瘍を粒子線治療で制御することで、予後の延長、症状の緩和を期待することができます。
当センターでは2014年より血管造影装置が導入され、肝動脈化学塞栓療法(TACE)や肝動注化学療法(TAI)を併用した粒子線治療も行っています。従来は不十分な治療効果であった巨大腫瘍や消化管近接型の腫瘍、多発腫瘍に対してこのような積極的な治療を行うことで、さらなる治療効果の向上を目指しています。
ここに示した適格条件以外にも粒子線治療が有効な場合がありますので、適宜お問い合わせください。

粒子線治療前の準備

金属マーカー留置(必要でない場合もありますので、受診時に判断を行います)

線種・線量分割

線種 線量分割
陽子線 辺縁型: 66 GyE/10回
肝門部型: 72.6-76 GyE/20-22回
消化管近接型: 76 GyE/38回
炭素イオン線 辺縁型: 60 GyE/4回
肝門部型: 60 GyE/12回
消化管近接型: 76 GyE/20回

巨大腫瘍・門脈腫瘍栓・多発腫瘍は肝動脈化学塞栓療法(TACE)や肝動注化学療法(TAI・HAIC)を併用する場合があります。

当センターでの治療成績・治療例

3年局所制御率 90%
(腫瘍径3cm以下では96%)

可能性のある有害事象

急性期(照射中~照射後3ヶ月):肝機能障害、まれに重篤な肝不全、皮膚炎(発赤や湿疹、かゆみや痛み)、消化管粘膜炎(びらんや潰瘍、腹痛や食欲不振)など
晩期(照射から3ヶ月以降):肝機能障害、まれに重篤な肝障害、皮膚の色素沈着、消化管粘膜炎(びらんや潰瘍、狭窄、腹痛や食欲不振)、肺炎(咳や痰、微熱、深呼吸時の痛み)、骨折など

※上記すべての有害事象が起こるわけではありません。発生頻度も腫瘍の部位やサイズによって大きく異なります。詳しくは受診時に担当医からご説明いたします。

紹介される先生へのお願い

粒子線治療患者紹介FAX用紙

肝細胞がん チェック項目・検査項目

治療できるがん