粒子線治療による口腔内トラブル
実態調査と食事の工夫
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質問紙による患者さんの具体的なコメント
40GyEまでの時期(口腔粘膜炎が出現し始める時期)
【食感について】
- 柔らかくしても、必ず食材の持つ食感を感じられること
- うどんとか麺類は腰をしっかりつけても大丈夫です。
- とろろやオクラのようなとろみで食材を包んだような粘り気のある食感は痛みが和らぎます。 ・例えばハムのようなしっとり感の感じられる食感
- ぱさぱさ感が残るパンはダメ、しっとり感のあるパンのほうが痛みが出ず食べやすい
- ご飯はモチモチしっかり食感のあるものがいい
- 柔らかい食材の中にコリコリとか、プチプチとか食感が異なる料理ができきたら、工夫も感じられおいしい
【味付けについて】
- 痛みが出てきたから食事を変えてもらいました。旨味がしっかり感じればより良い。
- 味付けはしっかり感じる食事がいいです。
- 痛みを和らげるうがい薬を使っていて、食事の味が感じられないので、味付けを工夫してほしい
- 栄養としては十分考えてくれていると思います。あとは、おいしくを目指してください。
- 私たちがふつうに食べている食事を工夫して、なるべく普通に近い味付けで痛みが少ないもの
- 味が薄いので、コクを出したり味付けに工夫があればいいです。
- 痛みがあると味がおいしく感じれられません。ですが、しっかりと深みがありコクのある味付けは感じるし、痛みを強くせずおいしく食べれそう
- 甘味や甘酸っぱさは濃くても痛みはそんなに感じません。
- 塩味を効かせてほしい
- 辛いのはダメだけど、かといって薄味もダメ
- アクセントで味に香味野菜(青じそなど)を盛りつけたりしたら、雰囲気が変わっておいしそう
- だしをしっかり効かせてコクを感じたい
- 食事にドレッシングとかマヨネーズとかもう少し使うと良い。
- トマト味と茄子のように味付けと相性のよい食材をつかった調理をしてほしい
【食形態について】
- 食材の形はしっかり残してほしいし、その上でとろみをつけたりして食べやすくしてもらえると痛みも和らぎながら食欲も上がるかと思います。
- ふわふわ卵で食材を包みこんだりするとおいしそう
- クリームシチューのようなルーを使った料理
- オリーブオイルなどで食材を和えて滑らかな食事が食べやすい
- 焼き物はバターなどで滑らかさをだしてほしい
- 肉、魚、野菜にしてもじっくり煮込んだ料理は痛みが少なく食べやすいと思います。
- 汁物は豆乳などをベースにして滑らかにしながらコクを深める
【温度について】
- 献立は温かな料理と冷たい料理を組み合わせてだしてほしい
- 自分で好きな温度にして食べますので、温かい料理を出しても大丈夫です。ただ熱すぎたり冷ますと風味や味が落ちる料理は嫌です。
- 洋食のように前菜を取り入れてほしい
【匂いについて】
- 素材や調理方法の風味の感じられる匂いがしっかりと感じられること
- アクセントでハーブとか使うと、素材の香りも相まって引きたつと思います。
【嗜好性について】
- 好きな食事は痛みがそれほど感じない
- 嗜好を取り入れて食事を出してもらいたい
- 痛みがあっても普段食べ慣れている食事は食べやすい
【季節感・副食量・刺激に配慮した献立全体について】
- 盛り付けを工夫することも大事
- コース料理みたいに盛り付けや料理の出し方を考えてほしい
- 懐石みたいに少量ずつ盛りつけてだしてくれると、食欲が出ます。
- 食材、味付けや香りなどから季節が感じられる食事
- 調理した食材を彩りよく並べるだけでなく、器の質感や絵柄なども吟味してほしい
- 季節感を感じさせる料理が食べたい。創作性の強いものではなくていいから、定番の料理にえんらしさを 加えた懐かしい感じのする料理
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50GyE以降の時期(口腔粘膜炎の症状が強くなり、味覚や口腔内の違和感が出る時期)
【食感について】
- とろとろ柔らかく煮込んだ舌でとろけるような食感で、舌でとろけてすぐにコクやうまみが舌にまとわりつくような感じ。
- ビシソワーズのような舌触りの細かい食事は痛みも少なく味もしっかり感じられます。
- 茶碗蒸しは舌触りや口溶けもよく食べやすいです。でも少し冷まして食べるので、冷めてもうま味の感じられるものがいいです。
- 豚の角煮のようなふんわり感が見た目と食感で感じられる食事
- ちょうど太いユッケのような口あたりがある程度柔らかく食感も程よい
- 肉料理でも柔らかくジューシーな肉であれば食べやすいし、食べてみたいです。
- うなぎの白焼きとか白子まではいかくなくても、やっぱりふんわり柔らかい食べ物がいい。でも素材の特徴を活かさず、ペースト状にしたものとかはいくら柔らかくても食欲が湧かないし、味が感じにくい。
- とろとろオムライスみたいな食感
- 少しでもぱさぱさな感じのある料理は、痛みが強くなるだけでなく、味も感じられず食べる気になれません。
【味付けについて】
- 辛いものとか刺激が強かったり、濃い味はしみたりするけど、反対に薄味だけではだめです。味にしっかりコクや旨みが感じられないと食べたくない。
- 和食のように、味が濃くなくても、旨みが感じられれば、痛みも和らぎながら味も良く感じておいしく食べれます。
- 懐石料理とまでいかなくても、和食のようにあっさりとしていて味に深みがある料理
- 洋風のだしよりカツオ・昆布だしや合わせただしのほうがお口にやさしい
- 汁物はなるべくやさしい味がいいです。さましてもうま味があって。味噌汁は、食べにくく、清まし汁がいい。
- 旬の食材やカボチャを使って豆乳寄せなど甘味が案じられる食事
- じっくり煮込んだ料理は、食材の持つほのかな甘味や旨味を感じやすい。
【食形態について】
- 麺類のように滑らかさのある食事
- ふんわり感のなかにしっかり食材の形が残る食事
- 食材の形はしっかり残してほしいし、その上でとろみをつけたりして食べやすくしてもらえると痛みも和らぎながら食欲も上がるかと思います。
- 野菜やお肉をテリーヌにしたり、コンソメゼリーで包んだりして、食材の食感をのこしつつ、食材が口で口内炎にあたってもあまり痛みが感じないと思う。
- 肉、魚、野菜にしてもじっくり煮込んだ料理は痛みが少なく食べやすいと思います。
- 汁物は豆乳などをベースにして滑らかにしながらコクを深める
- 炒めたり焼いたりしたメニューより、和食のような煮込み料理が食べたい。
【温度について】
- 懐石料理は量がそれほど多くないので、少し熱くてもすぐに好きな温度に冷ませるし、冷菜料理なんかもあって口に入れてもちょうどいい感じの温度になる。料理内容は、熱いものがあるのは当然なので、あとは冷たい料理と熱い料理をうまく組み合わせて御膳に出してほしい。
- 前菜のような料理を一品取り入れると、熱い料理があっても前菜と交互に口に入れて食べられます。
【匂いについて】
- そんなにダメな匂いとかはありません。どちらかといえば熱さが伝わるような匂いとかご飯の炊きたてみたいな匂いは苦手です。
- 匂いはしっかり感じる食事がよいのですが、肉や魚などの独特の匂いが強い食事は食べずらいです。
【時間帯で変わる食事の食べやすさ】
- 朝食は痛みも感じやすいし、何となく味も感じにくく、食欲もわきません。ですから、朝食は華やかでなくてもいいので、昼・夕食以上に痛みを感じにくくて味もおいしく感じられる、工夫された食事がいいです。
- 痛みの強いときの朝食は、毎日好きな物とか食べやすい食事の希望を聞いてもらえるとうれしい。
【季節感・副食量・刺激に配慮した献立全体について】
- 盛り付けを工夫することも大事
- コース料理みたいに盛り付けや料理の出し方を考えてほしい
- 懐石みたいに少量ずつ盛りつけてだしてくれると、食欲が出ます。
- 食材、味付けや香りなどから季節が感じられる食事
- 調理した食材を彩りよく並べるだけでなく、器の質感や絵柄なども吟味してほしい
- 季節感を感じさせる料理が食べたい。創作性の強いものではなくていいから、定番の料理にえんらしさを 加えた懐かしい感じのする料理
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