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兵庫県立粒子線医療センター

ニュースレターNo.25
December 2007


CONTENTS

■□ 最近の講演

■□ 2007 年度治療基準策定委員会報告及び今後の計画

■□ 食べることの大切さ

■□ 寄り道は近道でした

■□ 学んだこと伝えること(研修を経て)

■□ 編集後記


最近の講演

兵庫県立粒子線医療センター 院長 菱川 良夫

 開院時から兵庫県を中心に粒子線治療の理解のため講演をしてきましたが、少しずつ講演の内容も変わってきました。この機会に最近の講演内容を紹介します。

■粒子線治療の歴史や日本・世界の現状
 1946 年に米国の若き物理学者であったウィルソンの提案によって、加速器の物理実験施設で粒子線治療は開始されました。最近では、専用の施設ができましたが、非常に巨大なハイテクノロジーの装置であるため世界中でも30 台未満の装置しかなく、そのうち日本で6 台の装置が稼動しています。日本の2 メーカーが頑張っていますが、年に1-2 台しか作れない非常に特殊な医療装置です。

■兵庫県での取り組みと成果
 新しい医療は、大学や研究所ではじまりますが、粒子線治療も医学利用の研究を目的として、日本では、大学、研究所で始まっています。新しい医療の普及は、安全で効率の良いことが重要で、それらが実現すれば、民間での普及が可能になります。

 マシーンの進化
 9 時から17 時半までの基本的な治療時間内で、2003 年の一般診療開始時30 名の治療が、最近では、60-70 名となりました。当時に比べ、現在はスーパーマシーンとなっています。なぜこのように進化したかというと、診療放射線技師や医学物理士などの技術系の職員が、メーカーを指導し、共同で装置の効率面での多くの特許を取ってきたからです。

 チーム医療
 個人で行うのではなく、チームで行う医療を目指しており、主治医はなく、医師と看護師のチームで患者さんを診ていきます。治療計画は、医師、診療放射線技師、医学物理士のチームで作成しますが、モーニングカンファレンスで、指導医のチェックを行っており、了承・修正がそこで決まります。すべての患者さんの治療計画や治療方針は、アフターヌーンカンファレンスで関係者に説明されます。

 照射前の患者測定
 アフターヌーンカンファレンスで説明後、その治療計画
は、院長により承認されますが、承認後、技術系の職員によって、患者さんに照射される前に水ファントムに照射し、治療計画の確認を実測します。この安全の確認は手間隙かかる作業ですが、治療の安全のため毎日行われます。

 治療部位の増加
 毎年、外部の委員による治療基準策定会議で、少しづつ治療部位を増やしてまいりました。

■がんとの生き方
 生活習慣病の理解
 がんになるのは、生活習慣が大きく関係しています。治療中の患者さんにお願いしていることは、今までの生活習慣を変えることです。それは同じ生活習慣をすることで再発や転移の可能性が高いと考えられるからです。

 ヒトとは
 ヒトは、カラダとココロからできています。生活習慣を変える場合、この両者を変える必要があります。カラダでは、煙草をやめることや、肉から野菜中心に変えることなどです。ココロでは、いつもイライラして怒りっぽい状態でがんになったのであれば、それを変える必要があります。患者さん一人一人の生活習慣は違うので、治療期間中に自分で良く考えていただきます。当センターでの医療を見ていると生活習慣でのココロの見直しが大事な気がします。

 がんの理解
 がんは自分の体の一部で、考え方によっては自分で作り出したようなものです。がん治療の大原則は、根治できる可能性のある間はベストを尽くすべきです。また、生活習慣を改善することで、再発・転移の可能性を減らす努力をすべきですが、それでも運悪く、再発・転移をして、完全には治せなくなる事も起こります。そのような場合、がんと仲良く生活することを勧めています。多くの人は、それをあまり理解せず、再発・転移は悪であるような考え方をしますが、それは間違っています。再発・転移にこだわり、がんがない状態を望みますが、根治が望めなくなった場合に一番大事なことは、良い生き方をすることです。自分のがんを嫌うよりは、がんも自分の一部と考えて、仲良くするほうが良い生き方ができますし、結果として、長期に元気で生活できることにもなります。このことは、開院以来の患者さんから教えられたことです。

■感謝の気持ち
 特殊な医療という事だけで、批判をされる方もいますが、多くの患者さんは当センターの医療をよく理解されており、院長として大変感謝しております。医療は、職員だけが頑張っても良くなるものではありません。皆で育てる気持ちがなければ、医療は崩壊します。今後も職員一同で兵庫県の誇れる病院として育てていくつもりです。



2007 年度治療基準策定委員会報告及び今後の計画

医療部長 村上 昌雄

 当センターにおいて行っている治療をご理解いただくために、患者数の推移、線種別疾患内訳、紹介医療機関および連携体制、治療基準の改訂・追加についての図表を提示しています。

1:治療患者実績

治療患者数の年次推移     
(2007 年10 月:1855 例)
今年度10 月現在、粒子線治療を実施した患者数は377 名、年度末には600 名を超えると予想されます。2001 年の開院からの治療患者数は、総計1855 名に達しました。
 治療患者数は年々増加しており、今年度に入って入院病床が満床(50 床)となる日々が出てきています。

順位 医療機関 患者数
1位   神戸大 116
2位   兵庫がんセンター 109
3位   明石市立市民 56
4位   姫路赤十字 49
5位   大阪成人病セ 49
6位   新日鐵広畑 35
7位   赤穂市民 34
8位   兵庫医大 30
9位   大阪大 29
10位   原泌尿器科 25

*患者さんの居住は兵庫県内が約半数、他の近畿圏が1/4 、残り1/4 は全国各地、海外です。紹介元医療機関は全体で454 施設に達しました。上位10 位までの施設を上表に示しています。
*治療後の経過観察は非常に重要です。5 −10 年間は腫瘍の再発はないか、照射部位に副作用は生じていないか、定期的に確認する必要があります。治療後の検査などは地元の病院で行っていただき、終了時にお渡しする「患者カルテ」を用いた経過観察システムを採用しています。問題発生時、必要時はいつでも電話相談に応じ、来院していただいています。
神戸大学附属病院の放射線科外来に、粒子線治療専門外来を設けています。(毎水曜日)


線種別疾患内訳(2001 年〜2007 年10 月)

 主な疾患は前立腺がん845 例(46%)、頭頸部腫瘍286 例(15%)、肝がん262 例(14%)、肺がん185 例(10%)です。
それ以外は骨軟部腫瘍62 例、肝転移44 例、肺転移27 例、骨転移24 例、頭蓋底腫瘍24 例、直腸癌術後局所再発23 例と続きます。
 近年、消化器内科・外科・耳鼻科・口腔外科の医師との連携体制が整ってきており、徐々に肝がんや頭頸部腫瘍の治療が増えています。

2:治療基準の改定・追加について

 10 月に開催された治療基準策定委員会では、現時点の治療成績を確認するとともに、従来の基準の改定、追加などの協議が行われました。以下に主な内容を列挙します。

■FDG-PET 検査
 FDG-PET 検査は治療前診断に有用で、従来から肺がん、転移性腫瘍の適格性判断時に採用されています。今回、頭頸部腫瘍においても必須の検査法として採用されました。

■照射回数
 治療の安全性、有効性を確認しながら、徐々に照射回数は短縮される傾向にあります(表参照)。たとえば肺がんは2001 年の治験時には陽子線で20 回、炭素イオン線では9 回照射で行っていましたが、2007 年ではどちらの線種でも最短4 回の照射が可能となりました。ただし、重要臓器・器管に隣接した腫瘍を治療する際は安全性を重視し、照射回数を20 回〜40 回と通常より増やして治療をしています。

■スペーサー留置手術
 粒子線治療は従来のX 線とは異なり、体内の任意の場所でビームを停止させることができますが、腹部−骨盤領域の臓器に発生した腫瘍の場合は、隣接した胃や腸などの消化器管を避けて照射することが技術的に不可能でした(消化器管に高線量の粒子線が照射されると潰瘍、出血、穿孔などの重篤な晩期有害事象が出現するため)。

 しかしスペーサー留置手術を行うことで、これまで仙骨脊索腫、直腸癌手術後に生じた骨盤内局所再発など治療が困難であった患者さんに対して、安全に治療ができるようになりました。これは腫瘍と消化管の間に2cm 厚のスペーサーを留置して距離をとり、スペーサー内で粒子線を停止させることによって、消化管を傷つけずに治療することが可能となるからです。現在さらに消化管と隣接した肝がんをはじめ、膵がんや肝門部胆管がんにも粒子線治療の適応拡大を図るため、神戸大学肝胆膵外科と協働しながら治療に取り組んでいます。

3:今後の計画
■臨床研究の推進
 粒子線治療は従来のX 線治療にない優れた物理学的・生物学的特性がありすぐれた治療法ですが、まだまだ不明な点も多い治療法とも言えます。特に陽子線と炭素イオン線の使い分けに関して、誰も明確に答えることはできません。
当センターは両線種を使用できる世界唯一の医療機関です。
今後、より適切な治療法の開発を目指して、両線種の臨床比較試験などの臨床研究を順次行ってゆく予定です。

■基礎的研究の推進
 当センターは神戸大学大学院医学系研究科・医学部に粒子線医学部門という連携大学院(http://www.med.kobe-u.ac.jp/gs/field/clinical/ion_beam.html)を持っています。また、当センターは日本原子力研究開発機構の提案する「光医療産業バレー」の協働機関として位置づけられ、新たな粒子
線治療装置と期待されているレーザー駆動陽子線治療装置開発に向けた研究がスタートしました。研究の過程で、粒子線に携わる医師、放射線技師、医学物理士、看護師などの人材育成にも力を入れる計画です。
 上述しましたように、年々治療を受けられる患者さんが増えています。今後、多くの患者さんに治療を受けていただく為に、その方の病状や状況に応じて外来通院での治療をお願いする場合が生じてきます。ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。





食べることの大切さ

看護科 寺 本 泉

■食べることの大切さ
 食べるということには、どんな意味があるのでしょう。口から食事をするということは、栄養素を口から体内に取り込むという最も自然なかたちであり、精神的な満足感を得るという大きな意味をもっています。
 粒子線治療を受けている、頭頸部疾患の患者さんの中には、口腔粘膜に炎症が発生し、食事が食べにくくなることがあります。口腔粘膜の炎症を抑え、全身の免疫力を高めるためには、食事をしっかりと食べ、栄養状態を良好に保つことが必要になります。

■栄養サポートチームの立ち上げ
 口から食べることが、最高の栄養法であるという認識のもと、H19 年4 月から、医師、栄養士、薬剤師、看護師をメンバーとした、栄養サポートチームを立ち上げ、活動を始めました。
 栄養サポートとは、それぞれの専門的な知識と技術を活かしながら、個々の患者さんに応じた栄養管理を行うことです。現在は、主に入院中の頭頸部疾患の患者さんに対して、サポートを行っています。

■栄養サポートチームの主な活動
 頭頸部疾患の患者さんには、主に口腔食を提供しています。これは、刺激物や硬い食材、口の中に張り付くような食品を避けて調理されています。疾患や症状に個人差があるため、栄養士が患者さんを訪問し、嗜好や摂取状況について、お話を伺っています。それを基にチームで意見交換し、患者さんの状態に一番適した食事を提供しています。
 今回、口腔食の基準の見直しと、ハーフ食という新たなメニューを追加しました。ハーフ食は、食事の量を基準の半分の量に減らし、それを補う目的で、栄養補助食品を添付したものです。量は少なくても、栄養的には十分満たされており、患者さんの負担を軽減しています。今後も、患者さんの要望に耳を傾け、メニューの見直し等を行っていきたいと思います。
 また新たに、1 回/月程度、集団栄養指導の機会を設けました。入院中に起こるであろう症状と、それに対する薬物療法などを説明しながら、退院後の食事や栄養について指導を行っています。栄養補助食品の紹介なども取り入れ、退院後の食事についての不安を少しでも軽減できたらと考えています。今回、売店でも、数種類が販売可能となりました。
 栄養指導は、ご家族の参加も可能です。簡単な献立集もお渡ししており、参考になるという意見をいただいています。

■これからの活動
 今後の栄養サポートチームの活動としては、頭頸部疾患以外の患者さんへの栄養指導を充実させること、外来患者さんへの関わりを深めていくこと等、あげられます。また、口腔衛生にも目を向け、歯科衛生士との連携を持ちながら、栄養管理をすすめていきたいと考えています。

栄養サポートの流れ





寄り道は近道でした

研修医 橋 本 彩

 涼しくなり、朝夕は寒さまで感じる季節となってきました。皆様、お元気でしょうか。私は2007 年7 月〜9 月にかけて粒子線医療センターで研修させて頂いた橋本と申します。研修が終わり、3 ヶ月間の感想を僭越ながらここで書かせて頂きます。

 さて突然ですが、私は幼少時寄り道が大好きでした。確かに寄り道という言葉に良いイメージはないと思われますし、今のご時世では危険性も高いので、良い子は真似をしないで頂きたいですが、当時の私にとってはこれほど自由で楽しい時間はありませんでした。私を御存知の方なら容易に想像し得ると思われますが、土に触れたり木に登ったりする方がおままごとより性に合っていたようです。寄り道の最中、興味のある虫や美しい花を見つけては、家にお土産として持って帰りました(団子虫を大量に持って帰った時、母の顔は若干迷惑そうでしたが)。新しい友達とも知り合い、ある日自分の家までの近道を
教えてもらったのです。数年後その近道は整備され、通学路となったそうです。

 粒子線医療センターでの研修は、いわば私にとって寄り道のような充実した時間でした。去年の私は通学路を夢中で走り抜けていたような一年でしたが、それだけ見落としてきたものもたくさんあったと感じていました。研修期間で今までになかったものを少しは掴めたような気がします。まず、外来での出来事。聞こえてくるのは今まで診たことすらもなかった病気、年齢の若い症例、様々な治療を試みながら繰り返す再発。粒子線治療という特化した病院であるからこそ見えた現実もあったと思われます。実際、初診をさせて頂くと説明に何度もつまり、自分で情けなくなることもしばしばでした。次に病棟での出来事。入院患者さんの数はそれほど多くはありませんが、それでも発熱や血液検査の異常値、急性期合併症など数々の問題は発生、それを見ながら悩み結局結論は出せず上の先生方に相談する日々でした。その他・・・頭頸部や直腸の内視鏡や生理検査を担当し、経過観察の画像やファイルを読影・編集し、技師や看護士の方々に電話や直接交渉で急な変更のオーダーをお願いし・・・毎日があっという間に過ぎていきました。

 今回、偶然にも実際の粒子線治療の現場にいることができました。そして自分が見てきたことをお土産に持って帰ります。何年後かに皆さんにお会いすることがあれば、その時恥かしくない医師に、人間になっていたいと思っています。

 私は寄り道が好きなので、どこで何をしているか自分でも見えませんが、今の気持ちを忘れずにいたいものです。粒子線センターの皆様の健康とさらなるご発展をお祈りしています。



学んだこと伝えること(研修を経て)

財)総合南東北病院病院 放射線科 主任 鍵谷 勝

 まず始めに、6 ヶ月間暖かく辛抱強く知識を分け与えてくださった、須賀科長や井田主任放射線技師その他の技師の皆さんや先生方、兵庫県職員の方々に厚く御礼を申し上げます。

 当院において、陽子線治療の話がささやかれてから数年の月日が流れました。私がこのプロジェクトへ参加してからは、まだ1 年半ほどであり、参加してまもなく須賀科長との出会いがありました。
 私は放射線治療をほとんど担当した事は無く、世間一般には見ることさえ出来ない、陽子線に携わるとは夢にも思いませんでした。
 研修前に一度、粒子線医療センターを訪れたときに驚いたのが、診療放射線技師やその他のスタッフの粒子線治療に懸ける情熱と集中力でした。絶えず動き回り、忙しさの中にも患者さんへの思いやりも忘れず声を掛け、一緒に病気を治すという思いが感じられ、ただ感服するしかありませんでした。

 私自身、かなり不安もかなりありましたが、須賀科長の強い誘いと粒子線にかける思いに共感し、平成19 年3月より6 ヶ月お世話になることを決めました。
 始めの数週間こそ、人に付いて何かを学ぶような研修でしたが、年度の切り替わりなどもあり、いつの間にか治療スタッフの一員となって働いていました。新たに技師の仕事を一から覚えていくような緊張感と期待感、そして不安感を覚え、何年も忘れていた新鮮さを味わうことが出来ました。頭で学ぶよりも実践で身体に覚えこませることの大切さを実感しました。
 実際に研修を受けるよりも、仕事を一緒に行うことが最大の研修になる事がわかりました。
 兵庫県立粒子線医療センター研修において、特に3 月からの研修が自分にはとても幸運でした。
 「計算機高度化」「保守ネットワーク」「保守分散」といったプロジェクトの整備が整い治療に専念できる環境だったからです。さらにエネルギーと核種の切り替えを早くするためのプロジェクトの推進を間近で体験する事が出来ました。

 今、自分たちのしていることに満足をするのではなく、次から次へと新しい改革を進めて行けるだけのパワーには驚かされます。またそれが、今後の発展や発想につながって行くのだと考えます。
 技師としてはまだまだ未熟ではありますが、アナログの時代に技師になり、デジタルの時代を通して感じたのは、「便利な世の中になったな」「仕事を覚えるよりも機械の操作を覚えなければ」ということで技術の本質が見えにくくなったことです。手作業の時代を経て、今のデジタルな世界があると感じます。
 粒子線治療は、まさにそんな時代を突き進んでいる途中だと思います。今はどこの位置にいるか自分には見当がつきませんが、われわれの手の届く範囲までようやく来たのだと思います。本質を見失わないように陽子線治療に関わり発展させていく、そんな事が大切だと思います。

 今回の研修の目的は、粒子線治療を自分たちのものにするだけではなく、簡単にはBack Up の取れない大型の機械が、停止することによる患者さんや施設の被る不利益。施設の信用問題も絡んだ、治療そのものの信頼確保のために治療連携を行う。これこそが最大の研修目的であります。また、それこそが須賀科長の希望でもあり、陽子線治療部門の最大の希望だと思います。

 兵庫県粒子線医療センターでこれまで培ってきた経験をわれわれが学び、今後の施設連携の発展に貢献できればと願います。その時に、事の始まり(施設連携の始まり)、常に改革を求める精神も伝えなければならないと考えます。総合南東北病院職員の研修はまだまだ続きますが、今後とも宜しくお願いいたします。

 私としては、研修で受けた恩や経験を忘れることなく今後の陽子線治療・治療連携の発展に貢献していきたいと思います。
 自分の研修期間は一度終えましたが、生涯に渡り研修生のつもりでお世話になりますので、今後とも宜しくお願いいたします。




編集後記

 平成19 年11 月16 日、常陸宮ご夫妻が粒子線医療センターを視察されました。粒子線治療に関する説明を熱心にお聞きになり、治療についての質問をされるなど、終始、興味深そうに見学をされ、ご出発を見送りに来ていた患者さん一人一人に対して「寒くなりますのでお体に気をつけてください。」と温かいお言葉をかけられました。